廃墟萌えと懐中電灯フェチがアパートの倉庫に行ってみた。
お父さんが持っているアパートがある。築40年くらい経っているようで、今では1人の職人さんがたまに寝泊まりするのと、アパートの下の場所を左官用の資材を置くために借りていたが、老朽化ということで先月一杯で他に移ってもらった。
古くなったということと、もう借り手がつかないのでこの建物にお金をかけるなら売ってしまおうという話が出ていた。今日は何年もそのアパートに行っていないので、お父さんと2番目の義兄さんとお姉さんと僕の4人で行ってみることになった。
それぞれアパートに行く目的は違った。
1階は元々お父さんの仕事用の倉庫にしていたので工事用の資材がたくさん入っている。スコップやドリル、配管、工具、工事用看板、木材・・・。
お父さんは久しぶりに1階の倉庫に何が入っているかの確認と2階のアパート(もう住人は退去している)の部屋の状態の確認。2番目の義兄さんは仕事で使えそうな機材があれば、もらうために見に行く。お姉さんは廃墟萌えなので、朽ち果てた建物を見るのが大好きらしいので行くことに。僕は懐中電灯フェチだから、電気も止めてしまった1階の暗い倉庫を懐中電灯で照らすために同行。
雨が降っている中、みんなそれぞれの目的を持ってアパートに向かった。
倉庫について、シャッターを開けてみるとツーンとしたホコリ臭さというか若干のカビ臭さというか倉庫独特の匂いがした。案の定暗い。ウシシシシシ〜懐中電灯が役に立つぞ〜。僕は家から懐中電灯を5個も持ってきていた。どの懐中電灯が一番よく照らせるか試したかったのだ。機材を見るために義兄さんに1個貸して、残りの4個を順番に光らせて、暗闇の中の光を楽しんだ。マニアにしか分からない楽しみ、ちょっとキモいね。
お父さんと義兄さんは機材を色々と見ている間に、お姉さんは2階に上がり、誰も住んでいない部屋の鍵を開け、中に入っていた。僕も元不動産屋だったので部屋は気になって覗いてみた。日当たりが良い分、古臭さはそこまで感じず、畳を変えてクリーニングをすれば住めそうな感じだった。僕が不動産屋で経験した廃墟とはもっとすごいものだったので、このアパートはまだまだ大丈夫という感じだったのでちょっと残念。
また1階に戻り、倉庫の中を見ていると義兄さんが暗い中で懐中電灯を照らしながらiphoneで機材の写真を撮っている。仕事で必要かどうか後日相談でもするのだろう。僕はここだと言わんばかりに、両手に懐中電灯を持って機材を照らした。ここでハッと気がついた。
もしかして、僕に合っている仕事って本当は照明の仕事???
真剣にそう思えるような瞬間だった。なぜだろう?ライトを照らしている時がとても楽しい。カメラを向けている時も楽しい。テレビの制作関係の仕事だったら楽しかったのかぁ?
今となっては転職もできないし、趣味の範囲で楽しんで行こう。
ライトが趣味の人いませんかぁ?僕は妻に「あなたの頭がライトになるから趣味と実益があってるんじゃないの?」と言われてる。要するにゲーハーなのだ。
ハゲでライト好きってなんか笑える。
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