バレエ会場到着までにお母さんに翻弄される義姉と僕
息子のバレエ舞台の当日。
一足先に舞台の会場へ前日入りをした妻と息子。僕とお母さんと義姉は当日に出発して東京駅まで車で行ってそこから新幹線。駅に直結のホテルでチェックインしてから会場へ僕たちは向かうことになっていた。
自宅から車に乗り込んで、さあ出発!
自宅の横浜の外れから到着まで1時間弱。ここからお母さんのおしゃべりは止まらなかった。ずーっとしゃべりっぱなし。道は空いているので大して疲れないが、おしゃべりに付き合うのに疲れる。僕はそもそもおしゃべり好きではない。1時間も話すとグッタリと疲れてしまう。
義姉も参加してくれるのだが、9割はお母さんの昔話き聞かされるので、興味があるふりをして聞いていないと機嫌が悪くなる。
「へえ、この辺はそんな感じだったんですか?」「そうですね〜、大変ですよね〜。」
もう苦痛だ。
何とか精神的にヘトヘトになりながらも東京駅の八重洲地下駐車場に到着した。正直、電車の方が断然安いのにと、文句も言いたくなるが、お母さんの手前、車で行かなければならない。
お母さんは目も悪く階段も手すりがないと歩けないほどで当然にスーツケースなんかは持って歩くことができない。それは全然構わない。でもね、腹が立つのはここから。
東京駅に着いて、大丸へ入って、新幹線の中で食べるお弁当を買うことになった。
前置きだが、お父さんとお母さんは夫婦で似ているところがかなりある。お互いは欠点や文句の言い合いをしているのだが、周りに合わせるということが出来なく、マイウェイを貫くという点がそっくり。僕たちが旅行で気を使うことがかなり多いのはこの時だ。
前にも書いたことがあるが、お母さんはびっくりするほど少食。なのに目で見るものをほとんど欲しがる。それを一口食べて満足して、「あとはあげるわ」と言って僕に残りが回ってくる。僕はそれを食べるのだか、いつも食べたいものが食べれない。
大丸に入って、お弁当やお惣菜がたくさん並んでいる。お母さんは何を考えているのか分からないくらい買いまくる。イカリング、おかずだけの24品盛りの弁当、春巻き、太巻き丸々1本、そして僕に焼肉弁当。新幹線で食べる量ではない。6000円位使っている。
僕と義姉は呆れながらも、買った荷物を持ち新幹線乗り場へ。ホームの売店でもサンドイッチを買おうとしている。食べれんのかよ!オイ!
新幹線に乗り込んで食べ始めたら、案の定、春巻き1本でお腹いっぱいと言い出した。この時、昔におばあちゃんに言われたことを思い出した。「きれいに全部食べなさい。食べ物を粗末にすると目が潰れるよ。」
今のお母さんにぴったり当てはまる。もう、粗末に扱っているとしか思えない。僕は焼肉弁当を食べた後、残りのおかずを全部食べた。
苦しい・・・。ギャル曽根がうらやましい。
食べ終わった後、あまりの苦しさで僕は寝てしまった。到着まで喋らずに済んだからいいけどね。
お母さんの食に関して悪いところは旅行中はずっと続く。少食なので、1〜2時間したら「お腹空かない?」と言い出す。イラっとくる。
予定通り、新幹線が駅に着いて改札を降りたら、「小腹が空いた」と言い出した。息子がこんな感じだったら激怒してるよね。
怒りを抑え、喫茶店で休もうかと提案するとお母さんはすぐに乗った。そしてコーヒーとサンドイッチを注文した。そこでも、一切れ食べて「もういいわ。」僕と義姉はお腹いっぱいで食べられない。すると「食べないの〜?」
当たり前だ!!
僕がスーパーサイヤ人じゃなくてよかったな。もし、スーパーサイヤ人だったら一瞬でこの場もろとも消し去っていたぞ!
ホテルにチェックインして、シャワーを浴びて着替えたら会場に出発。妻の友達が迎えに来てくれていた。
続く。