急に行くことになった横浜ベイスターズ対巨人戦
息子は大喜びで「ありがとう」とおばちゃんにご挨拶。でも、もらった状態がプラスチックの植木鉢。車で持って帰るにも不安な感じ。
その時、娘さん(僕とそんなに変わらない年だけど)が、「今日は暇?」と聞いてきたので、デートか?誘ってるのか?とかを2〜3秒の間に考えてしまった。息子がいる前で僕はただのすけべ親父になりそうだったが、「野球のチケットが余っていて、どうしても行かないといけないから、替わりにいつまで欲しいの。」
ちっ、デートじゃないのか。たった数秒の妄想が終わってしまった。聞けば、横浜スタジアムの横浜対巨人戦のオーナーズシートの券をもらったけど、野球にそんなに興味がないし、外で暑くて日焼けしちゃうから行きたくないそうだ。僕は息子に聞いたが行ってもいいよと言う程度の反応だった。僕は野球観戦は10年振り位なので、行きたかった。でも屋外の炎天下で最後までいられるか自信がなかった。
それでも、チケットをもらいお礼を言って帰った。よりによってデーゲーム。試合開始は13時。メダカをもらったのは11時。2時間前に言うか?チケットもらって感謝だが、時間がないっ!急いで車を走らせ、次に駅前にお昼を買いに行った。路駐するので、息子を車の中でメダカを見ててもらい、母と手分けしてお買い物をした。10分で戻ってきたら大変な事に…
後席で植木鉢を足で挟んでたはずの息子が足を上げている。「どうした?」と聞いてみると「こぼしちゃった。」⁉︎
後席の足下を見ると水が半分位入っていたはずが、9割くらいなくなっているではないか?ほとんどこぼしてしまったのだ。
僕は急いでマットを見たが生まれたばかりのメダカは小さすぎて、ほとんど見つけられなかった。仕方なくすぐに家に帰って植木鉢を見てみると小さいのが3匹位確認できた。全滅はしていなかった。ビチャビチャのマットを取り外して、急いで水洗いして干した。
次に植木鉢に入っているメダカを水槽に入れ、卵のついている水草も入れ替えて何とか無事に終了。何匹かはこぼれた時に死んでしまっただろう。かわいそうに…
息子に説教をした。「生き物を死なせてしまうのは絶対にやってはいけない。植木鉢をこぼさないようにする事を頼まれたなら、植木鉢を守ることがあなたの責任だよ。分かった?」息子はうなだれてハイと返事をしてゴメンなさいと謝った。
こんな感じで家に帰ってから相当余計な時間を費やしてしまったが、試合開始まであと一時間半。急いで支度をした。が、息子はメダカの水をこぼしたことでテンションが下がってる。今更行かないと言われても困るので勢いで乗り切り何とか出発した。
息子と二人きりで出かけるのは本当に久しぶり。1年以上なかったかな?いつも誰かも一緒だったから、息子もテンションが戻ってきて「パパと電車に乗って行くのは久しぶりだね。」と嬉しそうだった。
うちからは横浜スタジアムまでは京急と横浜市営地下鉄で一時間弱。試合開始の30分前に着くことができた。最近はスタジアムの外に色んなイベントブースや出店が出ているのにびっくりした。僕が若い頃はこんなにたくさんの出店はなかったはず。むしろダフ屋だらけだったような気がする。時代は変わっていることを実感した。←というか、歳とっただけ。
スタジアムの中に入って、まずは食料の確保。息子はみかんどっさりのかき氷に食いついた。それが欲しいというので、ついでに僕はビールとポテトフライを買った。
ようやく席にたどり着く事ができた。球場に入ってから20分位経っていた。もう、スターティングメンバーの発表が始まっていた。それにしても暑い。何の日除けもない。帽子とサングラスだけではどうにもならない。この日の気温は29度で体感は30度以上はあったと思う。
ビールが水みたいに感じ、全て汗で出て行く感じだった。息子は「暑い、見えない」の連発で既に飽きている。まだ1回の表だぞ!僕は何とか息子が見えるように膝の上に抱いたり、席を替わったりしてあげたが、内野の前の方のシートはあんまり段々にはなってないなくて、息子の目線からだと前の客が邪魔でピッチャーは見えるが、肝心のバッターがまるで見えなかった。
これでは飽きてしまう。しかもものすごい暑いときたもんだ。3回に入る頃には息子はかき氷もポテトも食べ終わってバテバテになっていた。「パパ〜。涼しいところ行こうよ。」僕もそう思っていた。耐えられるものではなかった。あと、僕は脳梗塞の後遺症で眩しいのがダメだったので軽い頭痛もしていた。
中の売店の方を歩き、一回りして涼んだ頃にホームランが飛び出した。スタンドがわーっとなっている。見逃してしまった〜。
息子はもう帰りたいモード。仕方なく4回が終わる頃に球場から出た。
暑いからお風呂にでも入って帰りたいね〜と言ったら息子も賛成してくれた。そこで僕は横浜駅東口のスカイスパを思い出し横浜駅まで電車に乗った。知ってる人は結末が分かるだろうが、スカイスパは子供は入れないのだ。知らずに入口まで行って絶望感を満喫した。
でも、ここまで文句を言わずについてきてくれた息子よ、成長したなぁ。パパがよく調べないで来ちゃったから余計に歩かせることになっちゃってゴメンね。
バテバテで何とか地元の駅までたどり着いて、お詫びに家までタクシーで帰ってあげた。
帰ってすぐに一緒にお風呂に入り、汗を流したが、この時が息子は1番楽しそうだった。何でも息子が喜ぶだろうと決めつけて連れまわすのは良くないと反省をした。
更に2週間後にはベイスターズこどもデーのチケットが当たってるからもう一度行くって言ってくれるかなぁ?今度はナイターだし、義姉さんも一緒だから大丈夫かなぁ?
息子の興味は野球よりサッカー。これを機に息子の行きたいところ以外の自由な娯楽は大人だけで行こうと決めた。
この日はどっかの外人選手が3打席連続ホームランを打ったらしい。全く見れてなかっただけに見たかった。
息子よ、ゴメンね。